イーコン工法とは?

画期的な工法、「イーコン工法」

Extra Water Conceal Method

イーコン工法とは『エキストラ・ウォーター・コンシール工法』の略で、水と高分子(※ポリアクリルアミド)を混合した混相流を作り出し、高圧ポンプにより圧力水をアスベストに噴霧して湿潤の上、切断と除去を同時に行います。
この時、従来の工法とは異なり、アスベスト繊維の飛散が極めて少ない画期的な『アスベスト除去方法』を『イーコン工法』と呼びます。
※ポリアクリルアミドとはアスベストの繊維質を包み込み、微細な繊維も気中へ浮遊させない吸着性の強い高分子です。

1.無公害工法

高分子ポリマーは、アスベストなどの無機質と接触すると包み込み二度と離さない性質があり粉塵をたたせません。洗浄水を回収する時に使用する吸水ポリマーも、食品添加剤として利用される無公害の製品
です。また、使用水量も5~7リットル/分と小水量です。

無公害方法

  1. アスベストの微細な繊維
  2. 高分子ポリマーの噴霧
  3. アスベストを包み込む
  4. フロック状になり沈降

作業中室内以外は、一般大気環境基準 (10本/L) 以下となっていますが、作業中室内の基準値はありません。従来工法では、作業中室内の石綿粉じん濃度は、数千~数万本/Lという石綿が検出されますが、イーコン工法では、50本/L以内の数値になります。

2.完全除去の達成

従来のスケラでのアスベスト除去工法は、型鋼の隅部やボルト等の凹凸部のアスベストが残存し、別の方法で固める方法がとられます。

アスベスト除去の様子1

イーコン工法では高圧洗浄するため、型鋼の隅部やボルト等の凹凸部も完全除去できるので、残存アスベストはゼロ達成が可能です。

アスベスト除去の様子2


手ケレンで除去しきれない所も、ウォータージェットなら噴霧出来ない様な隠れた場所以外は、容赦なく完全除去が出来ます。

 3.工期の短縮

従来の手ケレンの除去作業では問題の粉塵が立ち、工事区画をシート等で囲い減圧する必要があります。
このため、作業者も防塵マスクをかぶり、作業効率が低下します。また、工事後も、区画解放までの時間がかかります。

イーコン工法では除去・回収作業も機械化でき、大幅な工期の短縮が可能です。特に作業環境の減圧工法のフィルターの使用頻度も少なく、粉塵飛散もないため作業終了後の早期解放が可能になります。

規模が大きくなればなるほど工期短縮が可能です。数字で表しますと、従来工法 (手ケレン) より、約30%~40%前後の工期短縮が可能です。

4.排水の完全回収

アスベストを包み込んだフロック状の高分子ポリマーと、洗浄用のポリマーでゲル状になり、簡易プールに貯め、特殊フィルターに入れ溶解剤にて水だけを排水することができるため、剥離から排水まで一貫した
無公害システムです。

処理水は、アスベスト除去用特装車に戻して、再利用します。